WINDOWS(XP)で音楽する。
(マック&PROTOOLSの将来もあわせて考える)

目次

1 私がマックを買い換えるのをやめてWINDOWS機で音楽をやろうと考えた理由 

2 きっかけはSamplitude

3 なぜPROTOOLSを選択しなかったか

4 MACについてその将来(BETA方式のVTRを持っていた私)

5 LogicのWINDOWS版

6 Samplitude、Emagicから発売→喜び→EmagicがMacに買収される→Samplitudeはどうなる?私のとった選択

7 現在('03/01)の状況

8 Winsows機の楽しみ自作改良。Samplitude専用機を自作してみた

9 自作機構成

10 動かない??→解決まで

11 現状&改良点、反省

12 160(320)SCSI RAIDは必要か?(使ってみての感想)

13 バックアップについて提案(DVDメディアは、プロには不向、HDで残す時代)

14 実際のバックアップ作業例

次のシリーズは「GIGASTUDIO用快適格安マシンを組んでみた」かあるいは「LogicユーザーCbaseSXを使う」を予定しています。    

 

1 私がマックを買い換えるのをやめてWINDOWS機で音楽をやろうと考えた理由

 というより、なぜマックユーザーだったのか。それは、それまで使っていた、Macを買った時点では、やはり明らかにMacの方がWinより音楽をやるためには上だったからです。Winの方が本体そのものも安く、ましてや周辺機器の豊富さや安さでは、比べるべくもない状態で、それでもMacを選ばざるを得なかったのは、Windows98までは、やはり音楽を創る人間にとっては、不適格なOSだったからです。たとえばMIDIアウトが、15ポートまでしかサポートされえなかったとか(現在では、改善されている)LogicAudioにしても常にMac版のバージョンが、Win版のそれを上回っていたりと、かなり決定的な差がWINとMACにはあったわけすね。今から3〜4年前の話です。

 ということで、私が今回Macを離れて、Winに移った理由は、特にWinのほうがMacよりすぐれているというわけではなく上記のようなWinの劣っていた点がほとんど改善されたからということです。現在Winで音楽をすることに大きな不満はありません。後述する皆さんご存知のEmagicのMacによる買収は別問題として・・・。

 

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2 きっかけはSamplitude

 さて本格的にWindows機で音楽をするきっかけとなったのが、Samplitudeというソフトです。一般的にはマスタリング用の2tr仕様のSamplitudeMasterが有名なようですが、私は、Samplitude2496を使用して、マルチトラックレコーダーとして使っています。999トラック、サンプルレートは192khzまで対応、内部的には32Bit浮動小数点演算と当時(といっても2002年頭)では、というか今でも最高の音質をほこるソフトでした。このソフトを最初は、PIII 1Gのマシン、OSは98SEで動かし始めたのですが、これがすごくいけてるわけですな。非常に安定していて、それまでの私のWindowsはだめという常識(思い込み?)を一掃してくれたわけです。SamplitudeにはMac版はありません。Win専用です。

 

3 なぜPROTOOLSを選択しなかったか

 このへんは、Macをやめる理由とかなり重なりますが、ちょうどSamplitudeを導入する時期に、CPUベースのDAWがかなり広まってきていました。そして、パソコンを買ったことのある人なら、誰でも経験していること。2年もたてば今の最新最高のマシンも時代遅れになる状態に辟易していて、アナログマシン(マイクやマイクプリアンプ、アナログコンプ等)には、お金をかけてもいいが、デジタル物には、大金を投じるものではないと決心していたわたしは、このCPUベースのシステムを選ぶことに何の躊躇もありませんでした。

 その上、Samplitude導入を決定した時期では、Protoolsはまだ96khzのサンプルレートに対応していなかった(このへんの対応の遅さもハードウエアベースの弱点ですね)ので、その時点でまったく選択対象外でした。

 ProToolsは、フルセットで700万円、最小のくみあわせで200万円位ですか、現時点では、音質的にもスペック的にも最高の物になっていると思われます。が、2年たてばもう時代遅れ(といってもスペック的に)でしょうね。こんどのProtoolsHDは、10年もつといっている人がいましたが、10年後も実用に値するというのは、正しいかも知れませんが、そのころには、サンプルレートも192以上、または、SACDで使われているDSD方式等が主流になっているのは、明らかでしょう。プロとして仕様的に不満が無いはずはありません。

 何百万円もするパソコンを買うのは愚かだ、と、考えられるかたなら、ハードウエアベースのProToolsを選らばない理由も明らかでしょう。最初は、Protools専門の感のあったプラグインもVSTやDirectX仕様でほとんど手に入るようになってますからね。

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4 MACについてその将来(BETA方式のVTRを持っていた私)

 皆さんは、Beta方式のビデオ、持ってませんでした?私はもってましたよ。(今だって持ってますよ)Betaって何?とか聞かれる若い方もいるでしょうね。VHS対ベータの戦い。性能的には、どう見てもベータ方式の方がきれいだったんですよね。その証拠というか、放送用のプロ機器は、ベータカム方式だもんね。でもVHSとの戦いには、完敗。私としては、Macの姿がベータにかぶりますね。やがて一般家電店には並ばず(というかもう現状それに近いか)音楽屋やグラフィック屋さん専用ショップで純粋プロ機として生き残っていればいいほうかと。Macが、悪いと言っているのでは、ありませんよ。現在でも音楽をすると限って言えば、まだまだマックのほうが上でしょう。しかし性能だけでは生き残れないと思います。Macの将来は、・・・あまり明るくないでしょうね。

 まあ、そう判断しての今回の私の脱マック宣言ですけど。

 

5 LogicのWINDOWS版

その昔?Macに買収される前のEmagic社は、Win版の開発にも熱心な会社でした。Mac版しか作らないパフォーマやVisionに対して少しのヴァージョン遅れでWin版をリリースしていた。皮肉なことだが、今となっては、Mac傘下のEmagic社が、Win版をリリースしていなければ、今のWindows環境での生活も無いでしょうね。私が現在(’03年1月)も使用しているLogic5.5(Win版の最終版)は、よく出来てますね。でもやはり一般に言われているように、Macの方がやや安定していると思いますね。私が一番困っているのは、レコードボタン(私の場合は*)の連続押しでレコーディングのやり直しをするときにLogicが強制終了になることですですね。まあやがてCubaseに移行しようとしているのでもうこれは仕方がないですね、Win版は、もう次が出ないわけですし。

 

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6 Samplitude、Emagicから発売→喜び→EmagicがMacに買収される→Samplitudeはどうなる?私のとった選択

サンプリチュードを使い始めてしばらくは、マックでLogicを走らせ、タイムコードでLogeicとSamplitudeを同期させる方法で使っていました。そこに飛び込んできたのがSamplitudeの次のバージョンがEmagicから発売されるとのニュース。使用している二つのソフトが統一されると共通にLogic Controlが使えるようになったりといいことばかり。大いに喜びましたね。またこのことは、オーディオ機能に関して言えばLogicのオーディオ機能よりSamplitudeの方が優れているとEmagicも認めたからこその行動で、MIDIはLogicで、オーディオはSamplitudeでという私の制作方法が、間違っていなかった証拠でしょう。

ところが、そのEmagicがMacに買収されるって!!
SamplitudeはWin版しか無いぞ。どうなるんだ?

ここで、わたしは、次ももう一台マックを買うか、無茶苦茶悩みました。ちょうどスタジオの改装時期に重なったので、へろへろでしたね。MACでなければSamplitudeもLogicも使えないとなれば、しょうがないのかなと。Win移行をあきらめてMacを買えば楽になれるのか・・・

 

7 現在('03/01)の状況

 インターネット時代でなければMacをもう一台買っていたでしょうね。いまは、Samplitudeのようなマイナー?ソフトでも情報が集まりますから。どうやら、2転3転したあとSamplitudeは元のMagixから発売されることになるとのこと。(Emagicに買収されたのではなく、販売をEmagicに委託した契約だったらしい)そうなると、MIDIをWin環境でとなるともう残された道は、Cubaseですね。あざといというかLogicのWin版ユーザーに特別価格でCubase SXを販売と言う企画がありまして、購入しました。当分は、使い慣れたロジックのWin版を使いながら、ゆっくりCubase SXに移行する予定です。

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8 Winsows機の楽しみ自作改良。Samplitude専用機を自作してみた

 Macを使用していて一番不満に思っていたのはその選択の幅の狭さ。例えば快適に音楽をやるためにはPCIバスがたくさん必要ですよね、でもマックにはそんなにバリエーションが無くPCIバスが6つあるモデルなんて無かった。仕方なくPCIバスを拡張するために20万円も払ってインターフェースBoxを購入する羽目になったりしますね。

 Winマシンなら恐ろしいほど幅広い選択肢からマザーボード、CPU、メモリ、HD、グラフィックアダプタまで選ぶことでき、値段もかなり抑えることができます。マックを使用しているときは、そうそう中を開けていじったりパーツを取替えたりする気になりませんでしたが、WIN機では、こっちで使っていたハードディスクを別のマシンに取り付け変えたりすることは容易です。

 といってもコンピューターの組み立てに関する知識は、必要なわけです。そこでまず一台サンプリチュード等のDAW専用機を自作し組立てれば、自然と知識もつくだろうと考え、実行に移しました。

 

9 自作機構成

さて、じっさいに組み立てる前に、ある程度の下調べを行い基本方針を立てました。

1 まず、マザー等主要パーツには、日本語版のマニュアルとWebサイトがあること。BIOSのアップデートなどの際、英語のWebサイトしかないのでは困ります。私の英語力では、PC関連の専門記事を英語では読みこなせません。そしてPCIバスはできるだけたくさん、6スロット以上ついていること

2 CPUはペンティアム4 2.0G以上。チップセットは安全を考えペンティアム製を選択。

3 メモリは一番速いとされるRDRAMを1G。(実際は変更)

4 システムOS等を入れるIDEのHDとバックアップ用リムーバブルカートリッジ式のIDE HDをいれる。

5 音声データ用のSCSIハードディスクでRAIDを組む。

6 ケースはSCSIの放熱(ムチャ熱いです)を考え、また買い換えないパーツなのでケチらない。またファンノイズが静かで電源に余裕が欲しい。

7 MatroxのG550チップののったグラフィックボードをでデュアルディスプレイを実現。

8 OSはXP Profesionalの必ずOEM版を購入。

以上のような予定をあらかじめ立て秋葉原に向かいました。

実際の構成を参考のためにかきます。

ケース TORICA CA-370-SC2(これはSCSI HDを取り付けるべイの前に専用のファンが2機もつき、合計5つもファンがついているのに静シリーズと言うだけあって静かで、かなりお勧めできます。)
マザー A Open AX4G Pro
CPU Pentium4 2.40G/533 Socket478B
メモリ Apacer DDR333-512(PC2700)x2→RDRAMはあまりにも高価でした。10万以上高くなる(購入時点)のでDDRの購入時で最速だったFBS533に変更。十分だと思います。
HD OS用システム用 Maxtor M6L80L4(ATA133/7200回転)
HD データバックアップ用 Maxtor M4G120J6(ATA133/5400回転)これをオウルテックのリムーバブルケース(OWL-MR32UAE/66)に入れて入れ替えてバックアップする。
SCSIRAID RAIDカード Adaptec ASR-2110S 
SCSI HD Seagate ST336732W(36.7G)x2
グラフィック Matrox MIL G450EX(デュアルディスプレイが目的であればこれが安かったのと、音楽目的のマシンなのでそんなに高価なグラフィックカードはいらないと考えて購入)
外見はこんな感じです。

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10 動かない??→解決まで

 PCの組み立てはまあ本当に簡単なプラモデル程度です。誰でも組み立ての入門書や購入した店で付属してくる手引書を見ながら組み立てられるでしょう。まあ困るのはマザーボードのメーカーによってピンの配列等や記号数字の打ち方が統一されていないので、ケースのコードとかを挿すときに慎重になるぐらいですね。専用機にするようなPCを欲しい方ならぜひ自作をお勧めします。

 でも、しかし・・・噂には聞いていましたが、自作には大きな問題があります。それが相性と言う問題です。個々のパーツの組み合わせによって不具合がでたりすることです。私の場合もくみ上げて普通のことは無事動作するのですが、肝心のサンプリチュードを立ち上げ、走らせたとたん!!!・・・画面真っ黒・・・勝手に再起動!!!(T_T)。いろいろ設定を試してやって見ますがどうにもなりません。メーカーが組んだものならこういう問題は少ないはずですから、自作の大きな欠点ですね。しかし経験上は、不具合を克服することでかなりの知識を得られることがほとんどなので、一概に欠点と決め付けるわけにはいかないでしょう。さて今回は、こいつが犯人でした。
Matrox G450。グラフィックスカードです。

いろいろと電話で問い合わせてみると、サンプリチュードの代理店の人とのやり取り。「グラフィックスカードは何をお使いですか?」「MatroxのG450ですけど・・・何か?」「マトロックスさんのカードですか・・・」「問題ありですか?」「一概には言えないのですけど突然画面が真っ黒になったりとか(!!それ私もです!!)不具合をよく聞くんですよ。一度G450をはずしてオンボードのグラフィックスで走らせて見てください」というような会話になりまた。
 早速、このボードをはずしてみると・・・やっと問題なく動きます。文章で書けば数行ですが、この問題解決に2晩かかりました。仕方がないので、デュアルディスプレイをいったんあきらめ、現在は快適に動いています。
ただ、サンプリチュードのことを話題にする掲示板でこのG450を使用して快適にデュアルディスプレイで使用しているといった書き込みもみたことがあるので、Matroxはだめと言うことでは無いと思いますが、私的には、Gforce系のグラフィックスカードを購入しなおそうと思います。相性問題は、メモリにも有ります。512Mbのメモリは相性がシビアと聞いていましたので、きちんとマザーの推奨にのっているメモリーを選びました。私が購入したブレスと言う店では、相性保証というのをやっていて相性問題でパーツが使えない場合無料で交換してくれるという制度のは安心でしたね。
ブレスのHP→http://www.bless.co.jp

 

11 現状&改良点、反省
さて実際にDAWマルチトラックレコーダー専用PCとして、稼動させて見てのご報告です。
 今のところ大きな不満は、ありません。ただし正直なところ歌の編集や、細かいパンチインの繰り返し(ワンフレーズを何十回も録っては消すを繰り返す)など、HDやCPUに大きな負荷を長時間かけるとフリーズや勝手に再起動現象が出ることがあります。まあこれは、Protoolsを使用してるプロスタジオで作業していても一日2〜3回ぐらいはフリーズしてあのジャーンというMACの再起動音を聞いていましたし、自作のWIN機の欠点というより、HDでマルチトラックオーディオを扱う際の発展途上のバグと考えて、とにかくいいテイクが録れたり、うまく編集できたときには、まめにセーブですね。
  Logic等のシーケンスソフトもMIDIだけ扱っていれば、まずフリーズやクラッシュしないところまで完成していましたよね。ところがオーディオも一緒に扱うと、とたんにフリーズが出たりする。ドライバを考えても、MIDIだけならMIDIインタフェイスだけしか関係しませんが、オーディオを扱うとSCSIドライバや、オーディオインタフェイスのドライバ、さらには、各プラグインカードなど複雑にいろいろな要素が絡んできますので、当然、不具合の可能性は何倍も高まります。やがては、ソフト、ドライバ双方の改良で安定してくるでしょう。それまではとにかく「まめなセーブは身を助ける」ですね。
 XPの機能に深刻なエラーをウィンドウズのサイトに報告し分析結果が返ってくる(表現がこれでいいのか・・・とにかくエラーの報告という機能を使う)と、うちの場合、必ず「ドライバのうちういずれかが原因である。できるだけ最新のドライバにアップデートしなさい」と言う返事が返ってきますね。MIDIのドライバなのか、SCSI RAIDのドライバなのか、はたまた、LAYLA等のオーディオインターフェイスのドライバなのか・・・とにかく対策としてはこれら関係するすべてのメーカーのサイトをマメに定期的に覗き、ドライバをアップデートすることですね。ドライバのバージョンを例えば2.1.2→2.1.3にアップするだけで大幅にトラブルが減ったりすることがあります。
 掲示板に「パソコン屋」さんから貴重な情報をいただきました。まず自作機の場合、購入した製品に付属してくるドライバは最新ではありません。(製造時点での古いバージョン)最新版は常にウエッブサイトからダウンロードして使用しなければなりません。私のトラブルの原因だったMatroxのG450も去年私がPCを組んだころのドライバでは不具合がでても現在の最新バージョンでは問題なく動く可能性は高いです。うまくいったらまたご報告しなけれなりませんね。

小さな不満点
 オンボードのグラフィックを使用している関係で、 プラグインのコンプの1176などを立ち上げるとメーターとかがスムーズに動きません。やはり音楽専用といってもグラフィックをあまりケチるわけには行きませんね。意外とグラフィックって大切かもと思います。それに当初の予定通り、ディスプレーを2つ付けられれば片方には常にミキサーウインドウを表示したりプラグインを表示しっぱなしにできるわけですから、やはりぜひグラフィックは改良したいですね。私は5年以上前からMacでの打ち込みをデュアルディスプレイ(たしかディスプレイを2台つなげられるのはマックがだいぶ先行していた)を使用して来ましたので、その便利さは身にしみております。
 ハードディスク等ののケーブルを フラットケーブル(これは一般的なケーブルです)からラウンドケーブル(コネクタ間が平たい帯状でなく、丸くまとめてあるコード)に変更したい。ハードディスクもOS用、Dataバックアップ用、SCSIRAID用(2台)で計4台となるとフラットケーブルではPCの中がかなりごちゃごちゃします。トラブルも増えそうですし、なにより、フラットケーブルだらけのPCは通気がかなり悪そうです。これから私と同じようにSCSIRAIDまで考えられる方は、必ずラウンドケーブルを最初から使用されることをお勧めします。
 ドラムのようにいっぺんに12トラックとかの録音をしているときパンチインが失敗することがある。ドラムから録るときは問題ないです。他の楽器を録った後、たくさんのトラックを再生しながら12トラックを録るだけでも問題ないです。たくさんのトラックを再生しながら、12トラックをパンチイン(途中まで再生してそこから上書き録音)するのが苦しい・・・ハードディスクは読むときは読むだけ、書き込むときは書き込むだけという使用法を前提に作られています。マルチトラックのダビングは、読む(再生)と書く(録音)が同時に多量に行われますので、最新のSCSIディスクでも苦しいみたいですね。ただ、ドラムさえ録らなければ普通は同時録音トラックはそんなに多くないでしょうからこの問題は関係ないかもしれませんね。

 

12 160(320)SCSI RAIDは必要か?(使ってみての感想)

さて、たびたび名前のあがったSCSI(スカジー)RAIDですが、私自身実際に使用して、本当に必要かよく見極めたいと思っていました。前にも書いたようにデジタル物には金はかけてはいけない理論からするなら、もし不必要なら導入すべきでないものの筆頭ですね。RAIDカードが5万。ハードディスクもいまどき36Gで5万!!。RAIDですから2台で10万。スカジーレイドを組むと15万円以上予算が必要になります。(もちろんカードの選択や15Gとかにすれば少し安くなりますが)今どきIDEの120GのHDが2万円をかなり下回って売られていることを考えるとかなり??なパーツですよね。

RAIDとはそもそも何か?というと2台のHDを一台のHDのように使用し、原理的には2倍の速度を得ようとするものです。そしてSCSIとは、一般のIDEのHDはCPUに負荷をかけるのに対し、ディスクのアクセスの統御はSCSIカードが行うのでCPUの負担を増やさない特徴があります。

IDEのRAID(最近はマザーでオンボードでサポートされていることも多いですよね)もあれば、RAIDでない単なるSCSIももちろんあります。

SCSI対IDEの比較では、SCSIの欠点は価格が高いことだけと言っていいと思います。性能的には間違いなくかなりうえです。しかし値段がバカ高い。

RAIDは特徴としてシーケンシャルデータ(ひと続きの長ーいデータ)の読み書きはかなり速く、反面、ランダムアクセス(細切れの小さいデータをあちこち読みにいく)のはかえって遅いという欠点があります。2台を同時に動かすので細かい動きは苦手と言うことですね。音楽の音声データがどちらにあたるかとというと実際には圧倒的に前者、シーケンシャルデータが多いので、(例えば10秒分のステレオWAVEってPCの世界ではかなり大きなデータです。まして3分間の演奏となればHDにとっては長大なデータです)

まったく同じ曲データ(分かりやすいよう多めの40トラック程度を使用している曲24bit 48kHz)をSCSIRAIDとIDEから立ち上げて、同じ箇所を再生してみます。Samplitudeでは、HDのパフォーマンスが%表示されるのですが、どちらでもプレイバックを始めたとたんまず99%になります。そこから先読みをはじめて、SCSIRAIDでは一瞬にして→70%→40%と下がっていきますが、IDEですと、しばらく99%が続き、せいぜい90%から80%ぐらいまで下がってうろうろしています。しかし、演奏が途切れたりと言うことはありません。90%と言う数字を見ていると精神衛生上悪いかな、という程度でしょうか。

実用上、実感できる一番大きな差は、プレイバックをはじめてから実際にプレイバックが始まるまでの時間です。SCSIRAIDですとプレイバック(Samplitudeではスペースボタン)を押したとたんに再生がはじまりますが、IDEでは3〜5秒以上バッファリングの待ち時間があります。たかが5秒と言う無かれ。Samplitudeでは、TAKE数がオブジェクトの名前につくのですが1曲だいたい、700から800ぐらいのテイク数になります。それぞれを録ってプレイバックし編集しミックスダウンとなればゆうにその5倍、おそらくある曲をレコーディングしてミックスダウンまでに、プレイバックボタンはまず間違いなく5000回以上押されるでしょうね。そうなると仮に5秒待ち時間があると、5000x5=25000秒=416分=約7時間の違いがでることになりますね。作業日数が一日増える計算です。もちろんトラック数が少ないうちは、IDEでもほとんど待ち時間など無いでしょうから、この7時間と言う数字は具体的根拠は無いです。ただ、かなり実感できる待ち時間が毎回あることはたしかです。

さて、SCSIRAIDは必要か?

結論からいうと、私のような人間には必要です。私のような人間とは何かと言うと、扱うトラック数が多く(時には50トラック以上)24bit48kHz(さらに96kHz)の音声データを使用し、仕事として使っていて、時間がとても貴重で、少しでもCPUやHDへの負担を減らし安定を求めるような人間です。

逆に、扱うトラック数がせいぜい16トラックだったり、サンプルレートも16bit44kHzだったり仕事でもなく一月に何曲もレコーディングしない場合、SCSIRAIDはコストに見合った働きはしないでしょうね、ここでは、ふつうはATA133の7200回転のIDEがあればそれで十分では、と書いておきます。また実験は続けていきます。

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13 バックアップについて提案(DVDメディアは、プロには不向、HDで残す時代)

上記のパソコンを組見立てる前のパソコン、こちらは自作ではなく秋葉原のストームというお店で組んでもらったものですが、には、SCSIRAIDのほかDVDRAMドライブを取り付けて、バックアップをDVDRAMに行う予定でした。しかし実際は、DVDRAMは書き込み速度がおそすぎました。1曲のバックアップに2時間以上かかるようでは実用になりません。また、信頼性もいまいちでした。プロである以上、バックアップをリストアしようとしてたびたびエラーがでては、まったく使い物にならないと言っても過言ではありません。ミュージシャンの演奏、歌手の歌声、すべてはかけがえのない素晴らしい瞬間であって、信頼性という問題は、非常におおきな要素です。おそらくCDR等のメディアも書き込み速度が最近はものすごく速くなったり、信頼性もあがっているのを見ると、今流行のDVDメディアもやがては、実用的な速度と信頼性を持つようになるかも知れません。

しかし現在120Gの容量のハードディスクは、18000円以下で手に入ります。歌物で40〜50トラックの24bit48kHzの曲のデータ量はだいたい2〜4G(最初から最後まで50トラックを使いっぱなしの曲なんてあり得ません、部分的に多いはずです)だったらもうランニングコストを考えてもハードディスクにバックアップした方が速度も一曲数十秒から数分で終わり、信頼性もDVDメディアの比ではありません。

そこで登場するのがリムーバブルカートリッジです。
引き出すとこんな感じ。
このケースにHDドライブを取り付けておけば、いちいちPCのケースを開けなくても簡単にハードディスクを交換することができます。これはすごく便利ですよ。SCSIのハードディスクを使わない人でも、IDEのハードディスクの2台めをこのリムーバブルケースに入れて音声データ用にして取り替えるようにしたり、最近なら、テレビの録画用のHDをこれに入れて(映像はデータ量が大きいですからね)簡単に交換できるようにしている人も多いという話でした。自作される場合是非導入をお勧めします。私の購入したもので5800円でした。

ただ、フォーマット済のHDを購入しないと、普段あまり使わないDOSでのフォーマットに関する知識が必要になります。まあちょっと面倒ですが、便利さのほうがはるかに上でしょうね。

 

14 実際のバックアップ例

バックアップの際、私が心がけていることは、必ず別のディスクに同じものを2つバックアップすることです。これは、HDとCDRといった形でもいいと思います。そうしておけば片方のデータが破損しても曲データは無事でいられます。同じハードディスクの中で2箇所にしまってあっても、そのディスクドライブそのものが故障した場合修復不能になります。

よくひとつのドライブでパーテーションをきって見た目上2台のドライブとして使用している場合がありますが、もちろん同じパーテーションに漫然としまっておくよりは安全ですが、そのドライブ自体が機械的に故障した場合、別のパーテーションにしまってあっても両方のデータがだめになるので、不完全と思います。

それでは、今の私のバックアップの手順を紹介します。まず、Samplitudeの[Creat Complete VIP in]というコマンドを使います。これは、音声データの中で実際に表面に見えていて鳴っている部分だけをコピーするというコマンドです。この手のコマンドは各ソフトによって違うと思います。使用してないサンプルをデリートすると言うようなコマンドより、使用していているサンプルでもパンチインや編集で鳴っていないところを削除するのでデータがすっきりします。このコマンドでSCSIRAIDの(A)というフォルダにある曲をいったん上記カートリッジに入ったIDEディスク(A)フォルダにコピーします。そしてこのIDE上の曲データを今度はSCSIRAID上の(B)というフォルダにコピーします。その後SCSIRAID上のもとの(A)フォルダを削除します。なんでそんな手間をかけるかというとレコーディングではいろいろな音声データのごみ(いったん録ったけどデリートしたもの等まったく不必要なデータ)がつきものです。そしてその量ばかにできません。(ドラムのOKテイクまでにはかなりの無駄なデータがでます)このコマンドを使うとそういったものがすべて無くなりさっぱりします。その必要が無い人、あるいは、表面に見えていないデータもとっておきたい人は、ただ別のディスクにバックアップするだけでよいでしょう。

そして、SCSIRAIDがいくら速くても、SCSIからSCSI同じディスクへのコピーは、いったんメモリーを経由し、同じディスクからよんでは書くなので、時間がかかります。このSCSI(A)→IDE(A)→SCSI(B)というやり方はその点でも利にかなっていると思います。

またこうしておけば、常にSCSI上とIDEカートリッジのHD上に同じデータが存在することになります。

ちなみに神経質な私は、次はSCSI(B)→IDE(B)→SCSI(A)とバックアップし、SCSIの(B)を削除します。これを繰り返すと、万が一、ある日のレコーディングから前の状態に戻したいことがおこったとき、ひとつ前のデータがIDEに残っています。上の例でゆうとIDEの(A)はまだ上書きされていません。ですからそのデータは残っているわけです。ちょっとわかりずらいですか(^^ゞ


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